危機感と思いやりを

個別指導base栗東校 吉村です。

平成31年・令和元年度も本日で終了です。
卒業していった皆さんも明日から高校生。
新型コロナウィルスが猛威を振るっているので、異例の入学式となりそうですが、新たなステージでも今まで養ってきたことを糧に学生生活を過ごしてほしいものです。

しかし、この騒動と被害が拡大していますね。クルーズ船のニュースがひっきりなしに行われていた一カ月強前が懐かしいぐらいです。

現在「無症状拡散」というものが話題になっています。
若者を中心とした、コロナウィルスにかかっても、体力があるがゆえに症状がほぼなく、そのため何も自覚しないまま色々なところに出向いてウィルス感染を広げてしまう状態を言います。
この行動の原因は、「かかっていてもすら」疑わない「自分はかからない、自分だけは大丈夫」という意識ではないでしょうか。


「コントロール幻想」というものがあります。
「自分はすべてをコントロールできる」と思い込む幻想のことを言います。
「自分だけは感染しない!」
「自分だけは事故にあわない!」
というような発想。
出歩く人も、この思考が働いていると考えられます。そんなことは絶対にないので、自分がかかる・かからないではなく、他人にうつすかもしれないという思いやりの精神を持ってください。

話を戻します。

さらに言うなら、宝くじに並んでる人も、同様の思考をしています。

「宝くじなんて確率的に当たるわけがない」といくら言われても、

「それでも自分だけは当たる気がする」など考えるからこそ購入するわけです。
これもコントロール幻想です。

そう考えると「良くない」面ばかりあるように思えます。
しかしこの幻想がまったくないと、

「交通事故にあうかもしれないから・感染してしまうかもしれないから外出できない」などと考えてしまい、それこそ何も出来なくなってしまいます。

そう考えると、多かれ少なかれ、人はこの幻想を持っているということになるわけですね。
さらにこの幻想がないと

「あの高校は難関だけど、自分は何とかしたら受かるかもしれない」といったチャレンジ精神すらも湧いてこないかもしれません。
いずれにしても、良い面も悪い面もあります。ただ今回の無症状拡散においては、悪い面が先に立ってしまっているようです。

「コロナウィルスの治療薬や予防薬は必ず開発できる!」と多くの研究者の方にさらにコントロール幻想を強めていただき、迅速に終息してもらいたいものです。