二種類の疲労

個別指導base栗東校 吉村です。

皆さんは
「疲れてるのに全然寝られない、どうしよう…」
と思うことはありますか。2学期末試験前、夜寝られないとうったえる方が何名かおられました。
今回は、そんな方に知っていただきたいお話です。

日々生活していると
「疲れた~」
と感じる場面はあるでしょう。

疲れには種類があり
肉体的疲労
頭脳的疲労
の二つに分けられます。

よく「体が疲れた…!」という方もいますが、
実は、肉体はそんなに簡単に疲れません。


もちろん筋肉痛などを起こす場合、「痛み」は危険を知らせるサインですので休めた方が良いです。
それは体が疲労している、と言っていいでしょう。

ここで、マラソンの語源になった「マラトンの戦い」という伝説をご紹介します。
ある兵士が、勝ったことを市民に知らせるために故郷へ向けて走ったのですが、走りきったところで亡くなってしまいました。このとき彼が走った距離が42.195㎞だったため、いまでもマラソンにはこの距離が設定されています。
しかし現在、マラソンを走り切った人がどんどん亡くなってしまう、という話は聞いたことがありません。
それだけ長い距離を走っても体は大丈夫なのですから、まして日常的に勉強や仕事をしているときの肉体的な疲労は、ほぼ無視してかまわないものです。
つまり体は皆さんが思っているほど弱くなく、なかなか疲れないのです。

では、もう一つの疲労「頭脳的疲労」に移りましょう。
脳は、確実に疲れます。
そして脳が疲労してしまう最大の要因は「飽きてしまうこと」です。

例えば、同じ勉強をずっと繰り返していると、飽きて集中が切れてしまったり眠くなったりすると思います。
でも、ゲームは長時間でも飽きずに楽しくできますね。
なぜかというと、ゲームはわかりやすいごほうびが手に入ったり、レベルアップしたりと人間の気持ちを高める工夫がそこかしこにあるからです。
このことからも、脳は「時間」が長いことで疲れるのではなく、「飽きる」ことによって疲れるのだとお分かりいただけるでしょう。
睡眠は、脳が退屈になってしまったのをリセットするためにあるのです。

このため、「疲れた」と感じるときは「肉体的疲労」と「頭脳的疲労」を思い出してください。
肉体疲労は必要以上に恐れる必要はありませんが、脳の疲労は甘く見てはいけません。

また、肉体疲労を回復させるとき、必ずしも「睡眠」は必要ありません。
睡眠のときは意識を失いますが、体を休めるために意識を失う必要はないのです。
横になっているだけでも、十分に回復します。

全速力で走った後は息が切れますが、長く見積もっても5~10分も経てばまたすぐに疾走することは出来ます。
筋肉は動かさないだけで、十分に回復できるのです。
夜寝て、朝起きたら体が回復している気がすると思いますが、それは「時間」が経ったからで、睡眠のおかげではありません。


疲労しているから睡眠をとらなければならないと考える必要はないのです。