力の限り生きてやれ

個別指導base守山第二校 吉村です。

 

今日はある二つの作品を紹介したいと思います。一つはコント。もう一つが映画です。

皆さんが生まれたころに放送されていたコント番組で、ウッチャンナンチャンの内村さんが中心となっていた「笑う犬」というものがありました。

そのコントの中の一つに小須田部長というキャラクターがいます。

小須田部長が毎回様々な場所に引っ越ししていくさまを面白おかしく描いたコントでした。

とんでもない場所でとんでもない任務を課せられる彼ですが、毎回その場所に驚異的なまでに順応します。しかし、いつも一つ余計なことをしでかし、社長の反感を買い更にとんでもないところに引越しすることを余儀なくされてしまいます。赴任先を知って

「頑張れ~負けんな~力の限り生きてやれ~」

と泣きながら歌うのが定番のオチになっていました。

彼のことがかわいそうになってきますが、それでも頑張る小須田部長はなかなか勇気づけてくれます。興味のある方はレンタルショップで探してみてください。名作です。

 

そして、もう一つが「アンナと王様」という映画です。実話に基づいています。

19世紀、主人公のアンナはシャム国(現在のタイ)の王、モンクットの依頼で王子たちの教育係として招かれます。科学的根拠に基づく観察力と思考力を重要視するアンナは、ある日の授業で、まずゆで卵がビンに入らないことを確認し、こう言います。

「人は事実に基づいて判断を下します。もし、その事実が間違っていたら?何を信じる?自分の目?それとも不可能を信じる?」

そして燃やした紙屑を入れてから同じようにゆで卵をビンの口に置くと、ビン内部の気圧の低下によりゆで卵はビンの中に吸い込まれるようにして入ってしまいます。そこで名セリフです。

“One way to achieve the impossible is to change the climate.”

(環境を変えると、不可能なことも可能になるのです。)

 

こうして彼女は目に見える事実を心理であると信じ込んでそれ以上考えたり努力したりするのを諦めてしまう危険性を説きました。

当時、帝国主義まっただ中、東南アジア諸国は次々とイギリスやフランスの植民地になっていきました。そんな中タイは見事に独立を守っていました。アンナに教育を受けたラーマ5世は財政制度をはじめとした様々な改革を図り、近代化に努めました。こうしたことが帝国主義列強による植民地化の危機に対して独立を守る原動力となっていたそうです。結果、イギリスとフランスは協定により、タイを緩衝地帯とし、出兵せず、独立を保持することを約束しました。

映画はこの出来事よりも少し前のお話ですが、是非ご覧になってみてください。小須田部長と合わせて借りるとギャップが激しいですが、どちらも名作です。

長々と書きましたが、中3生は高校進学という新境地に、中2年生はそろそろ受験に向けて真剣に向かい合わなければなりません。「環境が変われば不可能も可能になる。」そう信じて変わっていく土台をしっかりと建築していってください。